取引先から支払調書が送られてこないのですが,どうしたら良いでしょうか?
源泉税の対象となっている原稿料等について,
支払調書が送られてこない場合は,天引きされた源泉所得税の金額を手取額から逆算する方法が考えられます。
源泉所得税とは?
漫画家やイラストレーターなどのクリエイターのひとは,当初予定していた原稿料などの金額より少ない金額が銀行口座に振り込まれていたり,源泉所得税を引いた金額を請求書に記載するよう取引先から指示された経験がありませんか?
予定より手取り額が減ってしまうのは、源泉所得税が「先取り」されて国に納められているためです。
源泉所得税とは,源泉徴収というしくみにより,原稿料などの報酬が発生した時点で国が「先取り」する所得税のことをいいます。
確定申告は税金を取り戻すチャンス
この先取りされた源泉所得税は,確定申告をすれば還付されることがあります。多く払った税金を取り戻せるチャンスがあるのです。
源泉税は支払調書で把握する
先取りされた源泉所得税は確定申告で還付される可能性があるため,この金額を正しく把握しておくことが重要です。その方法の一つが「支払明細書」や「支払調書」を利用する方法です。
支払調書には1年間の報酬支払額と源泉所得税額が記載されており,確定申告をするうえで便利なものですが,以下のような注意点もあります。
- 支払調書は、本来は報酬を支払った会社等が税務署に提出するもので、支払った相手(クリエイター)に提出するためのものではないこと
- 報酬を支払った会社等が支払った相手(クリエイター)に支払調書を交付する義務はないこと
そのため実際は,報酬を支払った会社等からクリエイターに支払調書を送っていないケースも多いのです。
取引先から支払調書が送られてこない場合は?
支払明細書や支払調書が送られてこない場合はどうしたらよいのでしょうか?
その場合には,もう一つの方法として,手取り額から逆算して源泉所得税を把握する方法が考えられます。
源泉所得税を手取額から逆算する方法について詳しくは,Webコラムで具体的な計算例を示しながら解説しています。皆さんの参考にしていただければ幸いです。
みんなの経営応援通信「クリエイターの確定申告どうする?源泉所得税を把握するための2つの方法を解説。」
税務・会計・経営のことなら、たけだ税理士事務所にご相談ください。
たけだ税理士事務所は、クリエイティブに関わる多様な事業形態に対応し、「5つの支援」を主軸とした、税務・会計・経営の総合アドバイザリーサービスを行っています。