コラム執筆しました。

「会計王」という会計ソフトで有名なソリマチ株式会社さんとのコラボ記事を執筆しました

今回のテーマは「空き家譲渡時の3,000万円特別控除」についてです。

管理が不十分な空き家の税優遇を見直す動き

2022年12月,政府は,管理が不十分な空き家の税優遇を見直す検討に入りました。倒壊などの危険のある空き家の増加を抑制するとともに,空き家の建替えや売却を促すことが目的です。

この影響により,屋根の一部や窓が損壊しているなど管理が不十分な建物については,固定資産税が最大6倍になる可能性があります。

この見直しに伴う税負担を回避するためには,以下の対策が考えられます。

  • 空き家の清掃や修繕を定期的・継続的に行うこと
  • 空き家を売却すること

このうち「空き家を売却する」場合には,譲渡所得に係る所得税の負担が問題になります。

本コラムで紹介するのは,この「空き家を譲渡した場合の優遇措置」です。3,000万円の特別控除が時限的に認められており,最大で600万円の税制優遇を受けることができます。

この特別な措置は令和5年(2023年)12月31日が適用期限となっていましたが,2023年度税制改正大綱によれば,この適用期限が4年間延長される予定です。

空き家の税優遇見直しで固定資産税が6倍に?空き家譲渡時の優遇控除についても解説。

空き家対策に取り組む団体の活動にも注目

社会的な課題となっている「空き家」ですが,その問題解決のための役割を担うのは,中古住宅市場における不動産業者だけではありません。空き家バンクを利用するなど,目的に応じてさまざまな選択肢が考えられます。

この点,営利を目的とする不動産業者などとは異なる立場から,社会的な課題解決のための触媒的役割を担うことが多いのが,公益法人,NPO法人,自治会や任意団体といった非営利組織です。

例えば,滋賀県米原市で発足した「まいばら空き家対策研究会―恋する空き家プロジェクト―」は,米原市の空き家を調査し,米原市への移住希望者と空き家物件をマッチングし紹介するという,空き家の買い手と売り手をつなぐ活動を行っています。

彼らの活動の特徴は,「地域に住む」という視点から,空き家問題の解決という使命(ミッション)に取り組んでいる点にあります。彼らの活躍からも目が離せないといえるでしょう。

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